Le Sylphe - Paul Valery
Ni vu ni connu
Je suis le parfum
Vivant et défunt
Dans le vent venu!
Ni vu ni connu
Hasard ou génie ?
A peine venu
La tache est finie!
Ni lu ni compris ?
Aux meilleurs esprits
Que d'erreurs promises !
Ni vu ni connu,
Le temps d'un sein nu
Entre deux chemises!
風の精
見ずや知らずや
我は香りぞ
有りや無しやの
寄せくる風に
見ずや知らずや
奇遇か才か
来れば忽ち
跡かたもなし
読めず解せず
優れた機知も
しでかす定め
見ずや知らずや
はだけた胸を
垣間見るやに
風の精
見えない 知られない
わたしは香り
鮮やかに しかも儚く
吹く風の中にいる
見えない 知られない
偶然か 閃きなのか?
来た途端にもう
跡かたもなくなる
読まれず 理解されない?
秀でた精神にさえ
思い違いと決まっている
見えない 知られない
着替えの間に胸があらわになる
その束の間さながら